これって変じゃない?③の続き

ブログを御覧いただきありがとうございます。

津軽三味線奏者の佐藤壽治です。

 

「唄付けが上手になって一人前」

 

10年以上は経ちますか。

津軽三味線のコンクールで必ず出てくる言葉です。

 

 

唄付けのお稽古が出来る教室自体が少ないのに、こんな事言われるわけですけど、人によっては出稽古に行ったりして経験を積み重ねています。

 

同好会的に知り合い同士が集まって経験を重ねていってる人も多いですね。

 

唄付けのお稽古はいろんな意味でほんとにたいへんです。

 

そして前回記事で触れたような事もあるわけで…。

 

唄付け上達ってどうやって出来るのさ、って話ですよね。

 

 

さて、舞台には力関係があります。

主役と脇役という関係がはっきりしてるんです。

舞台のセンターにいる人が最強です。

 

 

唄が中央になるのであれば唄が最強。

踊りが中央になるのであれば踊りが最強。

舞台を降りてからの序列はあるものの、演目ごとに力関係は変わります。

 

 

その時に主役が映えるように脇役は動くわけです。

主役を食ってしまうような脇役は邪魔者であり、そういうつもりの人間は嫌われます。

 

ここに前回の話が繋がってくるのです。

 

 

【主役中心である事】

 

 

裏間に主役が入ったら脇役は従うものです。

全員が一斉に裏間に入らなくてはなりません。

そして、それを観客に気付かせてはいけません。

 

 

【失敗とは】

 

 

演奏が止まる事が最悪ですが、それに次ぐのは失敗を観客に知られる事です。

進行中にざわざわとされたらおしまい。

 

観客はお金を支払ってでも観に来たい気持ちで来てくれています。

失敗を含めて観て欲しい、なんてのは甘え根性ですね。

失敗しない努力をしなくてはなりません。

 

 

『ちゃんと伴奏してくれよ』

の影にある意味はその本人の唄いにくさを表した言葉ではないわけです。

 

「そんなんじゃ気付かれちゃうよ」

という意味なんです。

 

まぁ、唄いにくいってのもありますけど…

 

 

舞台を降りた序列ですが、唄い手がトップです。

ちなみにギャランティも違います。

ジャズの世界でも、クラシックの世界でもなんでも一緒ですけど主役になる人が一番えらいんです。

 

 

最近は三味線の地位が上がってきた感はあります。

しかし、伴奏となったときはそんな事は忘れないといけません。

 

だから、お稽古ではコテンパンに言われても、ただただ努力しないといけないんです。

報われる日が来るのかしら😅

 

 

けどね。

 

言う人が言うとなんか無理やりな感じでもあるんですよ。

反対に言う人が言ってくれるとよく理解できます。

 

まぁ、すべての唄い手がその辺りまで熟知して唄ってくれると伴奏もしやすくなるんですけど…あれ?ドク吐いてる?

 

ではまた。