ブログを御覧いただきありがとうございます。
津軽三味線奏者の佐藤壽治です。
今日の演奏
お稽古をしていて出来てしまった闇の素。
どうやって消したものでしょう…今日はそんな話。
お稽古には、無駄なお稽古というものが存在します。存在してはいけないのですが、時間と体力とお金を使ってしまうお稽古があります。
自分で改善や発展を期待して行ったお稽古です。
ただ、本質を理解していれば無駄にはなりません。無駄にしないためには、そのお稽古を行った意味を考えなくてはなりません。
思っているような結果が得られなくて悲観する必要はないんです。そこに意味を持たせることが出来るか、きちんと見つめなおせばいいのです。
お稽古の中で、ある時期に力いっぱい叩くお稽古をする必要があります。しかし、必要以上に強く叩いたところで、音は汚くなるし、聴いている側にとって心地よいものではありません。ステージでは使う事のない音を出すお稽古をするわけです。
時間をかけないと必要な筋力と持久力は付かないし、時間も必要になるし、場合によっては道具が傷みます。そうすればお金も必要となります。
一見、無駄なお稽古とも取れますが、津軽三味線だからこそ必要な「迫力」を出すためにはそんな時間が必要になるんです。
中には腱鞘炎にかかる人や、親指がしびれたりする人もいるでしょう。健康こそ演奏の要です。そんな部分まで危険にさらしながらも、その「迫力」が欲しい場合は、そんなお稽古をしなくてはならないのです。
自分の楽器の限界の音をわからなくてはならないのです。
これ以上強く叩くと楽器が嫌がります。
その気配を探るためのお稽古なんです。
そうすることで、どんな楽器を渡されても同じような音を出せるようになるわけですが、「迫力」がそもそも必要じゃない人もいるわけです。
最初からそれが備わってしまっている人。
そういう人にこのお稽古をさせる必要があるのでしょうか。
教則本等に書かれていると、ひとはそれを信じます。
伝記や作家の書いたもの、評論家が記述しているものを信じます。
手順こそ大事、とお稽古に持ち込むんですが、必要ないものはあります。
知識が邪魔をしてそれに気付かないと、ただの無駄な時間、お金、労力です。
師匠はそこを判断すればいいんです。
うちの先生のお稽古を見ていると矛盾だらけです。
あのひとにはこう言う、このひとにはああ話す。
言っている事が真逆、やらせることが違うなんてことはざらです。
でもいい加減ではないわけで、「この人だからこのお稽古」と見極めての話なんです。無駄な時間を使わせないために、師匠が今まで苦労した部分を、遠回りした部分を弟子にはさせまいと決めるわけです。
中には「なんであの人にはそんな話をしたのですか?」「わたしはそんな話されてない」と、ヤキモチや疑問をもつ人もいます。
しかし、それは「あなたは貴方なんだから」という事なんです。それが無く、満遍なく平均的、公平に全員をお稽古していていいのでしょうか?
時間とは命です。
その人の寿命をいただくわけです。
ひとの寿命を勝手に無駄遣いさせていいんでしょうか?
今行っているお稽古の意味は?
ちょっと考えてみるとおもしろいと思います。
ではまた。
民謡どうでしょう?Vol.6
令和4年4月29日 (金・祝日)
横浜にぎわい座 芸能ホールにて
12時半開場、13時開演
チケット 前売3,000円 当日3,500円
チケット問合せ
横浜にぎわい座 045-231-2515
DG5事務局 090-2211-5458(斎藤)
(有)紅屋 046-254-4681
(有)仁木三味線 090-5782-7408
E-mail : dg5@syamisen.com
そして出演者全員です。
重造会本部教室 0776-27-5010
気軽にお問い合わせください。
コメントをお書きください