テーマ「教える時になにを考えているか?」⑨

ブログを御覧いただきありがとうございます。

津軽三味線奏者の佐藤壽治です。

 

素朴な質問で気が付くことがある。

当たり前だと思っていたら特殊であり人がまねできないものだった。そんな気付きを教えている時に生徒さんから貰う事があります。

 

 『今日はどんなものが貰えるのだろう?』

 

 

テーマの⑨は生徒さんから教えてもらう事です。

 

ある程度時間が経つと生徒さんでも自分が苦しんだことを忘れるものです。

 

 

教えている立場になると、初心者の生徒さんを迎える事があるため忘れていく事実がよくわかります。

 

「そうだよね、ここはみんな苦労するんだよね」

こう思っていられるうちはまだ丁寧でいられます。

 

こわいのは自分が苦労を忘れた時。

「なんでこんなことが出来ないんだ!」

となると、丁寧もくそもありません。

 

罵詈雑言の雨あられとは言いませんけど、それに近い心境になっていきます。

 

生徒さんからの質問を聴くと「あれ?」と思う事があり、それが気付きになります。

 

自分の動作がいかに複雑なことをしているのか。

それが演奏法として良い物なのか、悪い物なのか。

結果は生徒さんが腑に落ちた時にわかります。

 

結構、平気で演奏している中にはめちゃくちゃな演奏法してるもんです。

撥の使い方ひとつとってもめちゃくちゃ。

津軽三味線弾きって音を変えるのに躊躇がないので、なんでもやっちゃうんですよ。

 

じゃぁ、それが生徒さんに理解できるか?

そう考えた時にどうなるでしょうか。

 

 

 

『先生、これってこういう事ですか?』

この言葉で気付くんです。

知恵を貰うんです。

教えるノウハウを貰うんです。

 

 

野菜を貰う時もあります。

お米を貰う時もあります。

ご祝儀を貰う時もあります。

 

それらも大事ですけど、それより大事なものもあるわけです。

 

貰ったもので生きてます。

 

今日はこんなところでおしまい。