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津軽三味線奏者の佐藤壽治です。
たまには津軽三味線のことにもふれておかないと、ただの新型コロナウイルスの影響で時間をもてあましたおじさんになってしまうので今日はお稽古に関して書きます。
お稽古だけではなく、これは仕事や生活全般において大事になる事です。
「基本」に関してですが、なにを指すのでしょうか?
ひとそれぞれに考え方があるので、なんてもんじゃありません。ああ、やっぱりこれが基本なんだな。と納得できる事です。
構え方や道具の手入れの仕方。
演奏するための技術や曲の構成。
仕事に対する考え方と人に対する考え方。
などなど。
これらも基本といえる部分なのですが、気付ける部分であり管理できる部分です。そして指摘されて実行可能になる部分でもあります。繰り返し積み重ねてきて分かってきたものであり、先人の知恵を伝達していくことで出来上がった基本です。
そして違う方向から考えた基本があります。
気付く事も管理する事も出来るし、指摘されて実現可能とも考えられますが、とても難しい事があります。それは「自分の体と心」をどうやって管理、維持、訂正していくかです。
いつも体調万全でいられますか?
いつも同じ気分でいられますか?
自分の体なんですけど。自分の心、気持ちなんですけど。
いつも一定でいられる事が一番難しいことじゃないでしょうか。
お勤めをしていた時によく注意されていたことがあります。
「仕事にむらがあるのをなんとかできんか?」
気持ちが乗っている時はどんどんバリバリとやるのですが、気分が沈んでいるとぼちぼちとみたいな感じ。
目標と問題解決法と先行きがはっきり見えてるときはいいのですが、手探り状態になるとすぐ行き詰って進むことが出来ない感じ。差がそのまま実績に出てくるので、それをなんとかしてくれという注意です。
とびぬけた成績をあげる人の方が賞賛をうけることが多い世の中だけれど、いつも同じ成績を維持できるひとの方が何倍も偉いし、なによりも役に立つ。今になって考えてみるとその意味がよく分かります。
改革や刷新に工夫や創造というのは言葉的にはよい印象で聞こえるのですが、安定して金を稼げるかどうかという観点も交えていないと大変な結果に繋がってしまう事もあります。
当時は印象で仕事してましたし、安定なんて考えてもいませんでした。
会社にとって数字が読めない仕事をしていたわけです。
理想の形というのは、基本が出来た形のことを指していることがほとんどです。
古臭い、固執執着、といった印象もありますが、芯になる部分を理解しているかどうかが大事なんです。
さらに大事なのは自分の身体の健康状態と精神状態です。
可も無く不可も無く、痛みや張りがありつつも毎日が同じ感じ。
時に風邪をひいたり、時に腹痛や頭痛があったり、時には二日酔いだったり、むらがあっては演奏の完成度にもむらができます。
心配事や悩み事があって気にしていて演奏の完成度があがるわけがありません。
あれしなきゃ、これしなきゃと用事に追われているのもだめでしょう。
ただ、穏やかなのが好きな人もいれば、慌ただしいのが好きな人もいるので、ひとくくりには出来ません。
その人の精神状態が安定するような環境を作り上げているかどうか、だと思います。
技術より大切な事です。
さて、続きはありますが、このへんでおしまい。
今日も一日がんばりましょう。
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