ブログを御覧いただきありがとうございます。
津軽三味線奏者の佐藤壽治です。
基礎練習ばかりも飽きるもんですが、大事なことなのでたまにはやらないといけません。
それは上手になっても同じで、慢心がもとで下手になることが大いにあるのが楽器なので、気を付けていきたいです。
さて、今まで右手の話ばっかりだったので今日は左手に注目。
ツボ(勘所)を抑えて旋律を作り出すのが左手の仕事です。
その次に、音に不思議さというか、魅惑する雰囲気をつけるために「ゆすり」や「はじき」「うち指」、音を消すなんてことを左手で行います。
この時に気を付けたいのが指の動作の大きさ。
ステージに上がり、観客へアピールするためには大きめの動作は特に大事です。
やりすぎ程度が控えめに見えるのがステージです。
ですが、本来はそんなに大きな動作は必要ないですし、大きな動作は極力省いていくのが王道です。
無駄な動きを徹底的になくしていくようにするのが達人への道、武術みたいなものです。
少し脱線しますが、わたくしの考え方は津軽三味線を何歳まで演奏していられるか?を追い求めています。それも何歳まで人と競演して上を行くことができるか?を追い求めています。
今現在、頂点に立つ人とわたしが考える人は「五錦竜二」先生です。
観客目線での評価ではない、さらに並んで演奏した時にしか分からない判断で悪しからず。
今、人気のある演奏者のすべてが足元にも及んでいません。
わたしもそのうちのひとりです。
70歳を超えても五錦先生のようでありたいですし、なにより70歳を超えても楽しんでいられることが出来るかを考えたいです。
よく五錦先生は健康について話をしてくれます。健康であるからこそ演奏できるのであり、楽しみを感じられるのだとその話を理解しています。うちの先生も、腕の競争は、最後に健康の競争になってしまう、と話します。
若い時は勢いを存分に使って無茶をしたらいいのです。
無茶をしないとわからない事もあります。しかしどこかでそれを考え直す時があり、そこで舵を切れば長く長く楽しみ、研究に没頭できるようになるのでしょう。
現在、わたしの先生は78歳。
平均寿命にも近くなってはいますが未だに楽しんでます。
わたしも健康でそうなりたいです。
と、話を元に戻します。
無駄な動きの排除です。
こうやって自分の演奏を見ると指の動きがけっこう大きいです・・・はい、自覚してます。ある程度大きくないと出来ない事もあるので、と甘えているところも随所に見えます。本来はもっと小さく出来るんですが、どうしてもまだその域に入れません。
はじくのにしても、音を消すのにしてもやったのかやってないのか分からないくらいにしたいです。
理想的なのは高橋竹山先生でしょうか。
棹の上でもぞもぞと指が動いている程度・・・なかなかこれが。
と、今日も苦しくなってきたのでおしまい。
基礎練習がんばりましょう。
コメントをお書きください