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津軽三味線奏者の佐藤壽治です。
画像は、全く関係の無さそうな、スモークチーズを作る様子を写したものです。
しかしこの画像がじわじわと効いてきます。
大会審査への疑問シリーズも、中間を越えました。
ここから先は、項目自体に含まれる要素が広くなってきます。
今まで書いてきた記事に出てきた内容に被せるような話が続きます。
今日は撥に関する項目『撥さばき』や『撥付け』と呼ばれる部分になります。
音を出すという事に関すると、撥によってほとんどの音を出しているのは誰でも分かります。
そこへ打ち指やはじき、すりにゆすりを加えて音の変化をつけていくのですが、強弱をつけるのもリズムを作り出すのも撥を操作することで出来るわけです。
弦を弾く場所や撥を振り上げる高さ、腕に入れる力加減をどのように動かしていくのか、フレーズ毎に考えて表現していくわけです。
習った通りに辿るやり方と変えてみたやり方で聞き比べて決定する、のは表現力やオリジナリティに。
王道とも言われるような演奏法は伝統性などにも繋がります。
音の並びだけではなく、強弱など観客へ訴えかける時に重要な要素が撥にかかってきているので、そこがどのくらい出来ているのか?を審査員は見ています。
リズムを刻む時に出てくる操作で撥を打ち終わりに皮の上でぐっと押さえ込んで間をとったり、振り上げた撥の軌道を大きくすることで間をとったりするのもここに入ります。撥付け、撥づけと呼ばれる部分がこれにあたり、微妙な間の揺らぎを作り出すのに重要な技術です。
とりわけ、駒に小指を立てて繊細に演奏する場面は、制限された動きによって間を調整する必要があり、制限された中でどうやって撥を操作し間を調整するのかを見られます。
達者な人であれば手元には淀みはなく、ある部分は一定になり、ある部分で大きく変化をつけます。
その際の動きの一つ一つも見られていて、音だけではない部分も審査に入っている可能性があるわけです。
撥の持ち方や腕の振り方など、習い始めの最初に覚えたことが試される、そんな項目だと考えておくといいのかもしれません。
基本を守っているだけでいい訳ではなく、表現するために何かしらの手を加える。
そう、そのまま食べても美味しいチーズに、薫りを加えることでもっと美味しくするスモーク(燻製)に似ています。
撥の項目にはとてもとても広い意味が込められているわけです。
では、そんな広い意味を持つ項目で満点が出るでしょうか?
出るときもあるかもしれませんが、出にくいのは容易に分かります。
困りました。今日も困ってしまいました。
今日も困ったところでおしまい。
今日も1日がんばりましょう。
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