ブログを御覧いただきありがとうございます。
津軽三味線奏者の佐藤壽治です。
演目を決めるときも、話を考えるときも、曲の意味をよく考えることがあります。同じくお稽古するときの曲にも意味があることを忘れずにしています。
今日は『津軽三下り』について。
人気のある曲なのは当たり前、津軽五大民謡のひとつなので存在感のある曲です。
そして、憧れの曲にもなるようで、早くこの曲を習いたいと話す人も少なくはありません。
しかし、この曲は『自立』という意味がある曲なので、大抵は一番最後に習う曲として存在していました。
「今日から三下りの稽古を始める」という師匠の言葉は「自立する時が来た」という意味があり、自然と稽古は厳しく受け取ることになります。
自分の流派に恥じることのない行動や気構えを再び自覚しなくてはならないのも、お稽古を始める時になり、これからの自分の行動を見つめ直さなくてはなりません。
そしてこの曲は残念ながら入門した全員が三下りの稽古に進めるわけではなく、選ばれた一部の人間だけが稽古を受けることが出来ました。
限られた人間だけが許された曲、という意味もあるわけです。
という意味が『津軽三下り』にはあるのだということを忘れないようにしています。
実際にお稽古では違いますが、やはり曲の持つ意味まで伝えて、伝えられて初めて習得した、習得できたと言えるのではないかと思います。
上手い下手はその後の努力次第。最初から名人という人は存在しません。
ですから希望があればお稽古はしてます(´ー`)
そんな津軽三下りのお話でした。
お稽古、がんばりましょう。
コメントをお書きください